価値観の衝突 2014 8 24
ニュースでは、8月19日に、
南シナ海の上空で、
中国の戦闘機が米軍のP8哨戒機に、
約6メートルの距離まで異常接近したと伝えています。
しかも、戦闘機は、P8の下方を通過後、
機体下部のミサイルを見せつけるように、
P8の正面を横切り、威嚇したという。
この空域は、領空ではなく、
いかなる国にも、航行、飛行の自由がある空域です。
アメリカから見れば、
中国は、国際法や国際慣習を軽視していると言いたいでしょう。
しかし、中国から見れば、どうなるか。
「もう、ああいう事件は起こらない。
現場の兵士に『国際法』を学ばせたから」というセリフは、
この10年間で、何度も聞いた話です。
その「国際法」とは、
いったい、どういう国際法なのか知りたいところですが、
中国の言い分からすると、こういうことでしょう。
そもそも、国際法というものは、
欧米が勝手に自分たちに都合のよいように決めたものだ。
そんな国際法を守っているのは、
真面目な日本人ぐらいなものだ。
中国が、国際法を作ってもよい時期が来ている。
そろそろ、中国の価値観を取り入れた国際法を作るべきだ。
多くの日本人は、国際社会が決めた「国際法」を、
まるで神が決めた法のように「ありがたがり」、
生真面目に遵守していますが、
中国人は、そうは思わないでしょう。
あれは、欧米人が勝手に自分たちに都合のよいように作ったものだ。
だから、中国の価値観を取り入れた「新しい国際法」を作るべきだと思うでしょう。
今、国際社会においては、
挑戦と応戦が起こっていると思います。
いつも逃げ腰のオバマ政権を考えると、
欧米の時代は、終わってしまうのかもしれません。
歴史は、挑戦と応戦の連続です。
挑戦を受けて、守りきることができなかったら、
敗者として、歴史から消えていくのです。
オバマ政権には、そうした時代認識がないでしょう。
今は、時代の端境期です。
挑戦と応戦 2014 6 8
中国は、国際法を守らないと思います。
私が中国の言い分を代弁すれば、こうなります。
「我々の国は、国際法が成立する前から存在した。
そもそも、国際法というものは、
欧米が自分たちに都合のよいように勝手に作ったものだ。
つまり、欧米の価値観の押し付けである。
このようなものが効力を有するとは思えない。
我々が新しい秩序を作る」
秩序というものは、
挑戦と応戦の中で形成されていく。
もし、守りきることができなかったら、
今の秩序は、古い秩序となって消えていく。
歴史とは、勝者が書くものであり、
敗者には、歴史を書く権利がない。
秩序も同じである。
勝者が新しい秩序を作っていく。
今、世界は、挑戦と応戦の時代に入っている。
そのことが認識できていない人が多い。